迷走

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迷走

ここも違う! いったいどこに行けばいいんだ!! 何処までも同じ景色が続いていく。体力は、どんどん奪われていき今が朝なのか? 夜なのか? 時間の感覚も分からない。誰一人すれ違うことも無く不安で頭がおかしくなりそうだ。 背後から若い少女の笑い声が聞こえてきた。その声は、少しづつ近づいてくる。鼓動が早くなるのを感じ、そっと振り返るとその少女はいた! しかし、こちらをチラリと見るだけで興味がなさそうに目をそらしたかと思うと何処かに行ってしまった。 (なぜ笑っていられるのか? 怖くはないのか? ) 1つの仮説を立ててみることにした。先程の少女は、実は人では無く魔物の1種で…… そしてこの迷宮に人が紛れ込んでいた。あの表情からすると、よくある事なのだろう。 或いは…… 全てを諦め『この感情』をはるか昔に忘却の彼方へ追いやった。そして『わたし』の姿を確認した事によって再び感情が動いた。 (そんな事をしても無駄よ…… ) 永久に…… ここから出られないのか? そんなのは嫌だ!!誰か!! 誰かここから出してくれ!!!! 『巨大迷路ーー 』
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