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秋田
2004年頃に私は初めて秋田に行った。
あの頃、わたしは関東での仕事に絶望しており、休日も寂漠たる気持ちを拭えず、悲しみの地に北の土地を求めた。
秋田空港からバスに乗って秋田駅前に着いた時、駅舎は新しかったが、今より駅周辺に活気はなく、外を歩いている人もいなかった。
ちょうど不景気で、日本全体がそんな感じだったのか、本当に誰も歩いてなかった、夜中に出歩いてもサラ金の電光掲示ビルの灯りしか無く、とんでもなとところに来てしまったと寂しくなったものだ。
しかし、当時は土日夕時に開いている飯屋はなくあるのは飲み屋だけだった。
市役所近くに唯一開いていたラーメン屋に入る。出てきたラーメンが京都の新福菜館の真っ黒なラーメンで驚いた。
当時は川反を歩くこともせずにいたが、川沿いのあの風景は覚えている。
川反も郷土の酒店が多く、何か入りにくい雰囲気があった。
ちらっと入り口を覗いても客は入っておらず、ますます入るわけにいかなかった。
ビジネスホテルに投宿すると、市街に、長崎屋の看板が見えるだけだった。その近隣を散策し、スーパーで食材を買った。
駅のコンビニで買った、給食組合のおにぎりがおいしかった記憶がある。
2005年にも11月頃に行った。理由は飛行機がやすいだけであった。
川反の繁華街のビジホに泊まって帰ったが、夜中にホテル廊下でデリヘルらしき若い女の子の携帯電話の音に目覚めて、寝ぼけながら、ああ・・デリヘル呼んだんだっけ・・と起きてしまったが、呼んではなかった。
この時は体調もあまりよくなく、本当に秋田迄ビジホに泊まるだけに来て、一人旅の最終系というか悟りみたいなことをして、しばらく行くことはなかった。
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