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4.B社での窮屈な日々の総括(定年退職までの30年間)
私はB社で30年近く勤め上げて定年退職したことで、強い自信をもっています。
会社の歯車として機能していた実績を誇る気持ちがあります。
あんな退屈な仕事を必死にやってきたということは、やっている最中はバカバカしくて
仕方がないことでしたが、思い返すと自信になります。
会社の仕事も賽の河原で石を積み上げるようなものでした。
会社勤務をしている中で、私は上から強い圧力で押されるのを感じていました。
歯車ですから、力が伝わって来たら、それを他の人へ伝達していました。
機械要素としての歯車は、圧力を伝えるのが役割です。
圧力は働きますが、引張力は働きません。
(圧力は叱責と、無言の同調圧力です。
引張力は褒められたり賞賛されたりすることです。
私は会社の中で褒められることがないサラリーマンでした。)
会社の中にいるだけで、周囲から力を受けて収縮(もしくは萎縮)していました。
定年退職して会社の枠の外へ出たら、浮き上がるほどの自由を感じました。
会社の外に出ると丸くなっていく感じがあります。
四角形が馴染んだ形だったとしても、丸い形が人間の本来の姿です。
現在は、時間をかけてサラリーマンだった痕跡を消し去ろうとしています。
一見したら自由人ではないかと思われるようなラフな格好で過ごしています。
客先に行くときもネクタイをしていません。
考えてみると直近一年間でネクタイをしたことすらありませんでした。
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