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救いなど
ルビーのような真っ赤な目
少し濁ったその赤は
まるで血の色業火の色
絶対君主の王様の
命で殺された人たちの
血と火が混ざり汚れた色
昔の純粋な赤の色は
いつしか汚れて拭い取れず
汚れた世界大人たち
綺麗に染められて
純粋無垢な白色の
天の衣をまとった王女様
兄の汚れを拭ききれる?
いつしか栄えたこの国も
黒い不穏に包まれて
そこに現る救い主
王座へ......
「おいっ!不敬罪でお前も首を取られるぞ!!十歳の子供とはいえあの王はそんなの関係ないんだ!」
「あなたの歌声はとても綺麗なんだけどねぇ.......でも、救い主なんて現れないわ。この国はもう堕ちたのよ。今更革命を起こそうなんて気力が残っている人は居ないわ。父さんも兵隊として連れて行かれたし...................母さんも寝込んでるわ、くだらないこと歌ってないで家事を手伝って。“あなたのためなの”」
歌っていた少女を止めに入る兄姉。
巡回している王のネズミに聞かれたら一家諸共不敬罪で処刑されるだろう。来月には兵として王に仕えることとなる兄にも影響が出るだろう。市場で王への愚痴を履いていたものは巡回していた兵に連れて行かれその後の姿を誰も見ていない。無駄な希望を抱くのを現国王が王座について数ヶ月で人々はやめた。この国は一組の兄妹から堕落した。一連の流れを話そうか。
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