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同窓会を終え、幼馴染とそれぞれの実家に立ち寄るために、
昔と同じように一緒に道を歩き、曲がり角で別れた。
少し間を開け、
「またね。」
と言い合った。
私は少し寄り道し、亡き母とよく買い物に行った道を歩く。
そういえば・・・
先ほど別れた幼馴染のお母さんと一緒にこの道歩いていたのを何度か見かけた。
控えめで大人しいといった形容がぴったりな二人。
子供が大きくなったような父、職人気質のおじさんに振り回されている気がしていた。
二人が穏やかに微笑みながら、夕暮れの道を歩いている姿を見ると嬉しくなったものだ。
大人になってから友達が出来にくいのは、今の私にはよくわかる。
少し早い年齢で亡くなった二人には、買い物袋を抱えながら一緒に道を歩く事が大きな幸せだったと思いたい。
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