とあるHSPの泣いてすっきりした日

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砂場で城と水路を作っていた夢を見た もうちょっとだけ生きようかなと思った 生まれ持った気質だった 鋭敏さが生んだ膨大な傷の塊は 今も僕の心の中に残っている 何度も絶望にお腹をえぐられるような痛みにうめきながら どうしてまだ生きているんだろうといつも思いながら 気がつくと、起き上がることすら出来なくなっていた 頭の中でただ美しい思い出だけを手繰り寄せ、縋っていた ふと残酷な記憶の衆合の中で懐かしい記憶が蘇った たった一人いた友人の記憶が 彼は僕と同じ虐げられる側の人間だった 人間から虐げられる側の存在だった 朝目が覚めて、手を眺めた 治ったんだなと思った 僕は起き上がっていた
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