離れた距離が近づける想い

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翌日、生まれて初めての二日酔いで目覚めた私は、SNSを見て、愕然とした。 赤い顔で元カレの肩に頭を寄りかからせて写真に写る私は、ご機嫌で満面の笑みを浮かべている。 元カレもご機嫌で私の肩に手を回している。 これは、高校時代の私たちを知ってる友人たちが騒ぐのも無理はない。 これ、どうしよう? こんなの、慎也が見たら、絶対誤解するよ。 こんなにコメントもいいねも付いてる投稿を、今さら削除するのも、何かよくない噂になりそうで怖い。 と、思っていたら、目の前でいいねが付いた。慎也から。 これ、どういうこと? 慎也は、私が元カレとこんな風にしてても、いいねって言えるくらい、私のことなんてどうでもいいと思ってる? 私は、一気に落ち込んで、スマホの画面を閉じた。 やっぱり、好きなのは、私だけなんだ。 誰よりも慎也と仲良しだと思ってたけど、それはあくまでも、友人として。 女としては、全く見られてない。 そんなこと、分かってたけど、改めて自分でその事実を受け入れるのは、やっぱり辛い。 慎也に会いたい。 片思いでもいいから、慎也としゃべりたい。 その夜、私は、両親に告げた。 「私、明日、大学に戻るね」 「えっ? なんで!?」 父が、驚いたように声を上げる。 「出し忘れてたレポートがあって、これを出さないと単位がもらえないのよ。留年するわけにはいかないから」 「そんなの、郵送すればいいだろ。わざわざ帰らなくても……」 父がそう言うだろうということは、分かっていた。 「ダメなの。レポートも添付する資料も向こうのアパートにあるから。 両親を説き伏せた私は、翌日、新幹線に乗った。 慎也に会いたい。 ただそれだけのために。
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