29th week いったいどーなってる?!

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「で?アマネに絡んできていた、 そのヤシロって女が、カレン さんと同窓だったわけだな?」 「そっ!!これ偶然?ちゃうよな 。当てられとるよな?むしろ、 元からカレンさん嫌がらせ目当 ての口や思うよな?タモツも。」 昨日、 『瀬柄レディースクリニック』な 出て、マンション戻ると、 も1度継ぎはぎパズルんなった 写真を睨んだ、僕。 こんの、クソ写真はいってー 誰が撮ったもんぞな? 僕んは、 写真をセロテープで バッリバリに固定しちゃって、 今タモツに見せとる。 いつものタモツ専用非常階段。 このご時世、未だに煙草を 燻らせてとるイケメンオーナーは 指に挟んだ 2枚の継ぎはぎ写真を、 僕んに投げ返した。 「これ。アマネ、あの時のか?」 「あのホテル行ったんは、あれ ん時だけやぞ、もちろんな。」 「ヤシロって女が撮らせて、 カレンさんに送ったか、カレン さんが雇った者が報告した のか。もし、アマネの素行 をカレンさんが調べてたなら、 此れから行く場所も 納得できるが、問題は、、」 「気味悪りーのは、ヤシロ女史が 同し日でなくても、あんホテル に僕が行ったを知っとる事な!」 「I think so too。それも保留 だな。時間だ。行くぞ。」 もち、行き先は時間厳守の アポ場所、 国内老舗ホストクラブ『戀』。 だろ? パルテノン神殿ってのを真似た、 入り口にゃあ ゴールドイルミネーション看板 がドドーンと 掲げられとる店構え。 町ん中、 クラブなんざビルテナントが殆どのハコん中で、 路面店ゆーのは、 唯一無二なブランドやがな。 「まじ半ぱねーよな、ここは!」 自ず テンション上がる僕を 呆れてタモツがツッコミー。 「アマネは良く使ってるんだろ」 ゆーてて、タモツもわかってん。 よーするに、 元ホストも、今ホストも ここは別格なんろ? 「まあぁ?っても最近はほら、 女性起業家やら、代表とか 接待ん時はめいっぱいでさ。 改め感慨深まれんわけよ。 ホント全年齢、色々かっこみ、 ここが1番の安定ハコな!」 なんせ28がホスト年齢の上限て 世界で50や40の現役さんが ゴリッゴリ メインキャストで おるっつー、 僕なんか おこちゃまぞ。 「ゆくゆくは、うちのグループも 考えるとこだな。シニア客を 戦略にする時代だからな。」 タモツなんかな、 顎に手をやってシタリ顔やぞ。 まあ、なんせ80マダムとか 王族とかスターとか 余裕ーでゲストくるんは こん店ぐらいやし、 まじ、色々夢ありすぎやろー。 とりあえず ゴールドな入口をタモツんと 入って、 ネオン増し増し ジェットコースターか?!な 階段を上がる。 なんせ独立型店舗の『戀』 カウンターは、ちょーっと 他にない作りなっとんから 2階なんよ。 「やあ、タモツオーナー。噂は かねがね。今日はアマネ君 かな?様かな?聞きたい事が あるんだっけ。どうぞ中に。」 階段上がりきっと、 『戀』ジョー代表が ドでかいシャンパンタワーん前で 両手広げ 満面営業スマイル歓迎ー。 それ ダンディー色気漏れ過ぎな! とりま エントランスだけでも ゴールドとパープルライト下、 女神像やらライオンやら ユニコーンやらのキラっキラ 渋線オブジェが満載。 「いや、さすがなダンスホール ですね。これは本格的だな。」 タモツはどーやら初らしく、 入ってすぐの吹き抜け下に 広がるホールを見下ろして、 生バンドブースを見つけたんだろ めちゃ 度肝抜かれとる。 「階下のダンスホールが見渡せる 2階にカウンターがあるのも、 さすがですよねー。初代オーナ ーは、すごいセンスだなあ。」 ほんとにな! ベルサイユかここ?!な内装に いっくつもシャンデリアが 迫り下がる 2階席んボックスを過ぎてぇ 国内随一面積の店内見下ろし 階段降りてみ? ゲストにしてみりゃ シンデレラか思うんな! 「はは、こんなホールはウチの 店ぐらいだよね。すっかり、 年代モノだよ。まあキャストは 現役だけどね?アマネくんも、 セカンド?サード?次の キャリアになら大歓迎だよ。」 ジョー代表は笑いながら、 進駐軍時代っからの 大人なぁ社交場が、『戀』だと 低音ボイス 説明しつつーちゃっかり スカウト粉かけして、 ホールん1階席案内する。 「はは、タモツなんかも考えたり するみたいですよ。ジョーさん みたいなレジェンドはさすがに 憧れるな。伝説爆誕ですもんね」 「昔話だよ。若気のね。」 ジョー代表いわく、 昼2部はカフェタイムで ダンス講習を開いてるって タモツに営業話して 僕んには 「うちに、おいでよ☆」っー 痺れるウインクを投げるんな! さすが海外観光ガイドに 載ってる インターナショナルタラシ店だけ あるな!おい!! 「さっそくなんですけど、 『Q』のお嬢さん方が、けっこう 派手に来てたと耳にしたので、 その中の知り合いの様子を 聞けたらと思いまして。」 席んつく前な、 タモツが先手必勝!!さくっと 用件斬り込んだら、 ジョー代表は 「『Q』のね。一時よく使って 下さってたよ。そういえば 引き連れてくるのに、いつも 控えめに飲んでるだけの、、 ああ、まだまだ店にはレギュラー で、出てるんだよ私は。ハハ。 お嬢さん方の担当を呼ぶよ」 とか言って フロアーでゲストと踊る 若いのんの肩を叩いて、 交代する。 いや、この交代サプライズに ゲストん目が爛々と しとるな、これ。 しかもジョー代表ええ人ー。 ゲスト情報漏れなんに めちゃ協力してくれるー。 もひとり肩叩きで、 2人も 若っいん寄越して くれやからな!神ー。 てか、カフェタイムん講習は どーも若手回しと見た。 ここホンマ、ホストクラブか? 「思いつく事何でもいいので、 思い出してもらえないか?」 ジョー代表に話したんに もーちょい説明付け足しで 座りん来た若手に アザミ=妻カレン写真表示で、 タモツん聞き込み。 「うーん。そういえば同業の お嬢さん達って、ストレス発散 で楽しむでしょ?うちなんかは ダンスタイムで盛り上がる けど。これ ダンスを見ながら、 上で飲むだけのアザミさんだ。」 タレ目の可愛い系アイドル顔の 若いのんが、 電話の表示を見りゃ、 こっくり頷いてゲロった。 「あー、いたかもな置物。 飲んでるだけで大人しい客で、 覚えてるけど、これといって 何もなかったっすよー。」 こっちは、ツンツン頭の長身 日本男児っぽいやつぅー。 「だってね、アマネさんも、 けっこー来てたでしょ?接待で V.I.P.ブース卓に。ホールで 大騒ぎのアマネさん、お連れ のイマガワ様の方が目立って たじゃないっすかー。」 あー、確かにって、 僕ん、みる タモツん目が冷てーなぁ。何故? 「えー、イマガワ様って誰?」 ツンツン頭!こいつ、 いかにも面倒ちーって態度 どうよ?指導ぞ! 「アマネさんが、よく接待に連れ て来られる、あの派手なゲスト」 うんうん、若者よ、ええ子。 よく周り見とるしね。 タモツもタレ目アイドルっちに 好印象な。わかる、わかる。 「あの人ってタチバナって名前っ しょ?そー自分は聞いたね。」 「ばっか、何言ってるんだよ。 イマガワ様だって、でしょ?」 なんだか、 言い合いが始まって、 タモツと僕んは間に挟まれ おいおいって、感じなー!! 「違うって、タチバナだって タチバナ・リンコだって、 それこそ、あの飲んでるだけの 置物が言ってたからな!」 声でか!!置物!ゆーた! ツンツン頭がアイドル顔に 叫んだよ。落ち着けー!僕んも! とか仲裁に入ろーって タモツと、どうどうって宥めてた ら? 「おい!今、タチバナ・リンコ って言ったか!」 いきなし、 聞いてたん?な ジョー代表が ダンスしてたゲストをキャストん 預けて、 飛んでくりゃー 若い2人に詰め寄るって??? 「タチバナだと!」 あ?もーひとり?飛んできたー 『戀』の主任さんだっけかなー? 急に、僕んらブースに 真っ青になる若手2人に詰め寄る ジョー代表と主任さん? 「ジョーさん、その人物は何か 問題あるのでしょうか。」 状況空気読みとり タモツが冷静ーに口を開いた。 ジョー代表と主任さんは、 目を合わせて、 周りを気にしながらも どこか諦めモードで ハッキリ僕んらに教えてくれる。 「『タチバナ・リンコ』は 『鬼枕殺し』で町から 追われた極悪な女の名前だ。」 んがっ??!! 鬼枕殺し?! タモツと僕んは顔見合わせた!
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