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「その・・・・・・私、ごめんなさい」
なんだかジャージでうろついていることが恥ずかしくなって、短い前髪が今ここですぐに伸びないかと、引っ張った。驚いている様子の彼だったけれど、最終的には察して、「こっちこそ、ごめんね」と微笑んだ。
彼が背を向け、グラウンドに戻っても、私はしばらくその場から動けなかった。
男みたいな私のことを、男子はからかってくるばかりで、嫌いだった。スポーツマン、アスリートなんだから意地悪はしないと思われがちだけど、男子なんて全員、そんなもの。
でも彼は謝ってくれた。サッカーが上手いねって褒めてくれた。
暖かい南風が、私の短すぎる髪を揺らす。
なんだろう・・・・・・なんだろう!
すごく、胸がドキドキする!
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