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「たぶん、東地海人ね。サッカー部の部長」
「海人センパイ、かぁ・・・・・・」
名前まで爽やかだった。ちょっと日に焼けた肌が、まさしく「海! 夏!」って感じの名前。ぴったりだなあ、とぐふぐふ笑っていると、姉の目つきがますます悪くなった。
「あんた、まさかと思うけど」
みなまで言わせず、私は手を上げて宣言する。
「みどり姉! 私、バスケ部じゃなくて、サッカー部のマネージャーやる!」
サッカーはできなくても、運動部には入りたかった。「あんたの体力と身長、ボールへの執念はバスケにも活かせる」と説得され、頷いた。
身体を動かすのは好きだし、やってみたらサッカーより好きになれるかもしれないし。
でも今の私は、バスケよりもやりたいことがある。そう、海人センパイと、もう一度しゃべりたい。いっしょにプレイすることはできなくても、せめて部活で同じ時間を共有したい。
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