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俺転校生だから全然知らなかったけど、うちの学年みんなめっちゃ仲良しだしクソオープンだったという衝撃。
これ等既にみんな周知の事らしい…って凄!
勿論男女のカップルも結構居るし、他にも別のクラスだけど同性カップルもまだ結構居るって。
俺も今男になってて、彼氏居るようなもんだし。
今時同性カップルなんて珍しいものでもない。
そしてそんな話に便乗して、絢斗が昨日明澄に告白してOKもらった話をしてて、なんかもう色々めでたかったw
…にしても…
よく見ると色々憑けてる子多くないかな?
学校内フラフラしてる霊と、人間にくっ憑いてる霊とで、教室の密度こんな高かったんだ…
ここまでくると空気の重さとか感じないものなんだ?
なんて自己分析してみたけど、違った。
授業始まってから暫くした頃、廊下の方から嫌な気配が近付いてくる感覚が有って…視えてなかった時に感じてたゾワッて感覚。
思わず息を潜めて、なるべく廊下の方を見ないように黒板に視線を向けていたら、目玉の無いおぞましい顔した男性の霊がニュッと教室内に首を覗かせて、室内をグルッと見回してから静かに教室を出て行った。
流石にビックリして冷汗ダラダラ心臓バクバクで固まってしまったものの、直ぐ後ろにまたその気配が…
『こういうのは悪霊のなりかけなんだよね。
陽太が気付いた事に気付いたから寄って来た。
憑けないから放っといてもその内どっか行くけど、今振り向いたら居るから振り向くなよ』
不意にナツさんの声が聞こえて、状況最悪なのに思わずちょっとホッとしてしまった。
なので少し冷静になれてそのまま授業受けてたら、確かに数分後にはどこかに居なくなってくれた。
そうか…空気が重くなるのは、あんまり良くない霊な時なのか…
そうだよな…じゃなかったら、これだけ常にどこにでも幽霊居るなら、常に空気重くなっても可笑しくないくらいだし。
つーか……俺本当に頭バグったんじゃないかな…?死に損なったせい?
流石に季更さんに影響されたんだとしても、こんなに急激に霊感強くなるの絶対変だって…!
そしてこの先ずっとこんな感じって事っしょ?
…あぁー……なんかもー…
やっぱ怖いものは怖いわ。
それでも憑かれない対策は出来てるんだから、慣れるしかない…
そうは思ってみても、1日授業受けてただけで色々視過ぎてめちゃくちゃ疲れた。
でも夜ロードワーク出るより部活行きたい!
ので、豊達陸上部組と一緒に久々に陸上部行かせてもらったら、部長と顧問の望月先生に「お帰り!!」って言われた。
良かった、邪魔者扱いはされなくて…w
それでちゃんと部活やってきたけど、やっぱり部活だけじゃ不十分感は有るんだよなぁ…
部員ならまだしも、部外者が口出しするわけにはいかないから妥協するしか無いけど。出来るだけいい。今は贅沢は言えない。
部活終わって真っ直ぐ寮に帰る。
筈だったんだけど、帰る支度して豊達と一緒に部室から出たら、部室前に望月先生と、見知らぬ綺麗な大人の女性が立ち話をしていて、俺が出て来たら望月先生に
「稲城にお客さんだぞ」
と、女性を指差されて言われた。
お陰で周りがザワッとしたけど…
え…どなたでしょう?
見覚えが無い。多分日本人とヨーロッパ系のハーフ美女。
「ごめんなさい、初対面だから分からないわね。
初等部教員の山内です。
稲城くんにちょっとお話が有って…下校前に申し訳無いんだけど、ちょっといいかな?」
「あ〜……はい…」
って、返事するしかないじゃないですか?相手先生じゃあ…
本当は怖いから豊達と一緒に帰りたかったのに…
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