はじまり

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『あ、それもう無い。持ってきて無いし、実家にも無い。ぬいぐるみ以外残ってない』 えっ!! 『男になる上で必要無い…寧ろ不要だし』 ええっ!!?必要無いわけないじゃないですかっ!?ぬい撮りアカウント有るのに!! いっぱい集めてた小物無くなったの!? 待ってショック…っ こうなったら、無くされた小物も含めて買い直しだっ!!! だから雑貨屋で使えそうな小物色々買ったし、近くの100均にも寄って回収出来る物は全部購入してきた。 でもまだ時間が早いから、国分寺駅から寮までの道を更に別の所通ってみたりブラブラして、途中でいい感じの公園を発見。 上手い事誰も居なかったので、グリを光の上手く当たりそうな植木の所に置いて… さあナツさん!ポージングお願いします! 取り敢えずヒマ種上に上げて可愛く首傾げて! 『ええええええ??嘘でしょ??はぁ??』 誰か来ちゃう前に早くー! あ、表情はデフォルトのままでお願いしますね? 『こんな事する為のぬいぐるみじゃないんだけど…』 や、こんな事する為のぬいぐるみですよ?何言ってんの?俺のSNS見たでしょ?さっき。 『…嘘でしょ…?ちょっと…色々初めての展開過ぎるんだけど…流石にこんな事要求された事無い…』 いーいーかーらー! 早よ! 『えぇ……顔だけで契約者決めたの、やっぱミスった…』 なんて不本意そうにブツブツ言いながら、ナツさんは取り敢えず指定したポーズをしてくれた。 かわっ!!!グリ可愛い!!! 元々可愛いけど!!更に可愛い!!! スマホのカメラで大興奮しながら色んなアングルで写真撮りまくり。 公園内の別の場所で更に別のポーズとってもらってそれも撮りまくって。 沢山撮れた写真のなんて可愛い事!! 「いや〜…まさかグリが動いて喋る日が来るなんて…可愛がってた甲斐が有った〜生きてて良かった〜」 『動いてるのも喋ってるのも、ぬいぐるみな訳じゃ無いんだけど……』 取り敢えずこれは次の更新分にしよ〜! 次も宜しくお願いしますね! 『嫌過ぎる…』 協力するんだから、このくらいしてもらってもいいじゃないですか?ねぇ?俺なんて自分の体貸すんですよ? 『…チッ…』 舌打ちww でもそれ以上拒否られなかったのでまぁ良し! 流石に日が暮れてきたので寮に帰った。 俺が買ってった大量の可愛いぬい撮りグッズに、豊がめっちゃ笑った。 「何これwwwどゆ事ww」 「俺ぬい撮り趣味でwぬい撮りするのに使う小物、家から持ってくるの忘れてさ〜 持ってないのも色々有ったから買ってきちゃったw」 「マジかw」 「あれ?ぬい撮りって何?ってならん?」 「ぬい撮り知ってるw絢斗が好きで」 「えっ!」 「アイツの部屋のベッド周りぬいぐるみだらけwwよく写真撮ってSNSにpostしてるよ」 「同類じゃん!マジか!」 絢斗ー! これは絢斗とじっくり話をすべきでは! 素敵な話を聞けた直後丁度夕飯時で、豊と食堂に行くのについでに向かいの部屋の絢斗と大河も呼んできた。
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