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____高城_
絢斗からLINEに写真が大量に送られてきた。
全て陽太と優李くんの2ショット。
しかも写真を撮られる事を意識した、ちゃんとポーズをとってのもの。
絢斗の話によると、優李くんの親戚のオジさんから、陽太の写真を撮ってくるように頼まれたから、撮りに来たんだと…
…どういう事だ?何だこれ?
優李くんの親戚のオジさん…真くんではないらしい。けど近い人だと。
…優李くんの親戚に他にも芸能関係者が居るのか?
取り敢えず学校では、陽太は芸能人になった方が良いと皆で盛り上がったらしい。
陽太から、やっぱり芸能人になりたいとかそういう話は聞いてないけど…
ナツが何か行動を起こしてきた可能性が有るか…?
取り敢えず陽太がイケメン過ぎてヤバいし、これを他の生徒もキャーキャー言いながら皆で撮ってたんだと思うと胸クソ過ぎて無理なんだけど?
そして陽太からはこれに関しての話題は1日待ってみたけど一切無し。
唯一来た連絡が、ロードワークの時間に帰宅間に合うかどうか。
今日も間に合わなそうだったのでそれを返信しておいたけど…
ガッツリ幽霊視える様になったらしいからなぁ…
次会ったら流石にフィルターになる様に眼鏡渡すかな。
土曜日の夜また夕飯に誘おう。
それはそうと…
帰宅してからまた死神を呼ぶ。
今回も直ぐに来てくれた。
『今回は何用?』
「今日優李くんが、親戚のオジさんに頼まれたからって、陽太の写真を撮りに来たらしいんだけど、どういう事だか分かるか?ナツが絡んでる?」
『あ、へぇ?なんだろう?ちょっと待って、確認する』
そう言って死神はそのまま黙り込んだので、俺も暫し待つ。
『…今勇人様に聞いたけど、分からないらしい』
「えっ?」
『ちょっと聞く相手を変える、もうちょっと待って』
また死神が黙り込む。
つか、これテレパシーとか、そういうので通信してる?
やっぱすげぇな…
暫く待ってたら、ちゃんと判明した様だ。
『分かった分かった、ナツが陽太のフリして、この間ライブの時に芸能界にスカウトされたのを承諾する返事を昨日したらしい』
「えっ!?」
『陽太を芸能界入りさせるつもりなんだってさ。
…って、いいのかな?…真の時とはフェロモンの仕様変わったから問題無いのか…』
「いいのかな?って何が?や、全然良くねぇよ?」
『いや、真が契約者だった頃までって、契約者から人を惑わす感じのフェロモンが出てたから、それなりの霊能者が視たらちょっと悪魔的な…オーラがあんまりいい感じの物じゃなかったから、下手に霊能者に強制浄化されない様に、真はちゃんとしたデビューを高校卒業まで待ったんだけど…
ほら、変に浄化されちゃうと、契約が強制終了し兼ねないから』
「へー!まぁ確かに、陽太からちょっと見た事無いオーラは出てるけど、そんなに悪い物って感じはしない…」
『だから、真以降フェロモンの仕様がちょっとマイルドになったと言うか…そんなに害の有る物じゃなくなったから、契約中にデビューしても問題無いのかも』
「へ〜………いや!大問題だけど!?
陽太が芸能界デビュー!?無理!んなもん嫉妬で頭可笑しくなる!」
『うん。だからそこ狙ったっぽい』
「止めさせらんねぇの!?」
『取り敢えず上は止めさせる気は無いらしい』
「誰が言ってたんだよ!?それ!」
『ナツの直属の上司。恋愛の神。
因みにこの展開、陽太本人が把握してない』
「えっ!」
『事務所との契約までナツが陽太に黙っとくつもりって。
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