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「え〜と…今日は何用?」
「先輩今日の内に実家帰るんでしょ?その前に徳永邸一緒に来てよ」
「えっ嫌だ」
「即答wwえー?なんでー?」
何が楽しくて優李くん以外敵しか居ない陣地に乗り込んでかなきゃいかんのか?
「や、寧ろなんで行かなきゃなん?」
「輝希の母さんが、陽太先輩連れて来いって」
「えっ…」
「輝希くんのお母さんって、女優の江崎あゆみさんだよね?」
「そーそw」
「いや…その呼び出し尚更怖過ぎて行きたくない…」
「なんで!?あゆオバさん全然怖くないよ?」
「いやいやいや…」
江崎あゆみさん個人の人柄云々より、輝希くんのお母様って時点で無理案件…
と言うかな?学校で俺との接触控えてって話に最初からしてもらってた筈。
ちょっと急に頻繁に優李くん俺に絡んで来過ぎだと思う。
優李くんは全くそんな気無いし気付いてないかもだけど、稔くんと数馬くんから明らかな敵意感じるし…
ちょっと再度ハッキリさせておこう。
「ちょっとマジな話しよう。
はい、ちょっと優李ここに正座」
「うん?」
一旦席を立ち俺がその場で床に正座して、優李くんが俺の正面で正座して座った。
「あのさ、俺転校した時に、例え前から知り合いなんだとしても、優李のファンとか仲間内とかからしてみたら、俺はパッと出な奴だから、学校で絡まないようにって話になったじゃん?」
「うん。なった」
「じゃあちゃんと約束守ろ?」
「…だ〜って…せっかく同じ学校に居るのに…」
ブー、と不貞腐れた顔した優李くん。
この子本当顔が良い…!
じゃなくて!
「や!そういう変に誤解招く言い方止めよ?
優李の友達に誤解されると困るから言っとくけど、優李とはただの友達なだけで、無害だからね?俺」
「ただの友達?」
咄嗟に稔くんと数馬くんに弁解したけど、優李くんから不服そうな視線を向けられてしまった。
「酷い先輩!俺の事は遊びだったんだねっ!?」
「なんでそーなんの!?違うじゃん!マジでなんでもないじゃんっ?止めて優李のファンに殺されるっ」
「ブーブーブー」
「ブーイングもしないっ
や、本当止めて?」
「えー?本当に徳永邸一緒に来てくれない?」
「来てくれない」
「えー…」
「てか、江崎さん、俺になんの用なのか…」
「この間の撮影会の写真見せたら、実物に会いたいって」
「え…尚更急を要しない…」
「あと俺がちょっとでも先輩と一緒に居たいじゃん?」
「ねぇその冗談キツイから止めよ?」
と言うか…あれ…これ本当にもしかして、優李くんはナツさんと顔が似てる人間をご所望してる?
優李くんの方が、ナツさんが付き合ってくれないならナツさんと顔が似てる奴を…って言っての今の状態なのかも…
優李くんが俺自身に馴れ馴れし過ぎる。
つか、俺じゃなくてナツさん、優李くんに付いてってやりなよ。
今週末デートの予定無いじゃん?
『は?』
「取り敢えず俺は行かないから、代わりにこれ連れてっていいから」
優李くんにそう言いながらナツさんを指差したら、優李くんがちょっと吹き出して笑った。
「しょーがないなー、じゃあ今日のところはそれで我慢しとこ〜w」
「うん、そうしといて。行ってらっしゃい」
『…ったく…』
「じゃあお邪魔しました〜w」
そう言って優李くんが稔くんと数馬くんを引き連れて教室を出てったのに、ナツさんが律儀にそちらにくっ憑いて行った。
本当に行くんだww
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