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優李くん達が居なくなったら咲希が興味津々そうに問い掛けてきた。
「優李くんとヒナちゃんって、本当に何でもないの?w」
「マジで何でもないよ。本当にただの友達」
「でも優李くんはヒナちゃんに凄い懐いてる感無い?」
「有る有る!凄い可愛い!」
「陽太と優李くんカップルだったら、絵面的には凄いじゃん?」
「それ…破壊力抜群だわ…!是非堂々とイチャイチャしててほしい!」
「や…絶対無い…」
んな事したら本気で死亡フラグ立つし、何より俺には季更さんが居るから有り得ない。
でも本当に何で急に優李くんこんな馴れ馴れしくなったんだ?
____優李_
陽太先輩と戯れに行っただけなのに、塩対応で追い返された。
と言うか、この間の写真撮影の時も思ったけど、反応が噛み合わないと言うか…
芸能界入るんじゃなかったっけ?
業界じゃ俺のが全然先輩だよ?
年はまぁ…元が25歳のお姉さんらしいし、人生経験的には陽太先輩の方が先輩なのは分かるけどさ?
業界の先輩として、もう少し俺に優しくても良いんじゃねぇ?
って、2年の教室から憑いてきてくれたナツさんにちょっと愚痴ったら
『ああ、陽太、自分が芸能界入る事知らないから』
という衝撃の返答をいただいた。
…はぁ!?自分で知らねぇの!?どう言う事!?
陽太先輩自身がスカウト受けるって連絡して来たって…
『勿論、僕が陽太のフリして承諾したに決まってるじゃん』
えぇーっ!?
通りで噛み合わないわけだよっ!
えっ!それ駄目じゃん!
じゃあ陽太先輩自身は別に芸能界入りたいわけじゃねぇの!?
『そう』
えっ…ちょ…待って?どーすんの?
ハルオジさん、陽太先輩の仕事の計画既に立ててるよ?
無理矢理入れられて、とても出来るとは思えない…そんな甘い世界じゃない。
『当面は僕が陽太の体を操るから問題無い』
いや、ビックリするくらい問題しかないですよ?どーすんだよ??人の人生左右する話だよ?
『陽太の人生がどう転ぶかは僕が握ってるようなもんだから』
…わ〜……ナツさんがすげー悪役感有る〜…
えー…せっかく陽太先輩と仕事出来るんだと思って嬉しかったんだけど、本人がそれを知らなかったなんて…
まぁ…こうなったら取り敢えず仕方無い。
ハルオジさんはかなり具体的に仕事の予定詰めちゃってるし、取り敢えずはナツさんが操ってくれるのなら…
どうしても陽太先輩が辞めたければ、勇人オジさんなんかはもしかしたら状況把握してるだろうから、頼めばきっと口添えしてくれるし、俺も辞めさせてあげられるように協力してあげれば…
一時的でもナツさんと仕事出来ると思うと、それはそれで有り!
と言うか、好きなのは勿論ナツさんだけど、陽太先輩は陽太先輩で結構好きなんだよな〜
顔が最高に好みなのは勿論だけど、学校での様子見聞きするに、凄く良い人感有って常に楽しそうだし、遠目に見た事有るけど、ナツさんが絶対しない可愛い顔して笑うんだよな〜
あれ凄い好きw
2年の教室出てから、1年の教室に戻らずそのまま和馬と別れて稔と一緒に迎えの車で下校。ナツさんもそのまま付いて来てくれた。
俺の実家は荒川区で清蘭から結構遠いので、小学生の時から稔の実家の徳永邸に居候させてもらってる。
稔の家が金持ち過ぎて宿泊施設完備してるから、殆どホテル暮らしな様なもんだけど。
そこに稔のはとこの輝希も一緒に住んでるんだけど、運動部の輝希は今日不在なので帰りの車は俺と稔だけ。
輝希が居る時は部活終わりを待つか、俺が学校終わりで仕事が有れば別行動だけど。
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