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【 プロローグ 】
あの時見た、360度見渡す限りの発光宇宙。
暗闇に浮かぶ、黄緑色に点滅した無数の発光体が、ゆらゆらと僕らの周りを完全に包み込む。
「うわぁ~、綺麗ねぇ~」
かず姉は、僕の隣で瞳を同じ黄緑色に輝かせ、そう言った。
肩と肩が触れ合うくらいの距離。
僕の幼かった心が、この小さな山里で、大きく音を立てながら躍った。
あれは、懐かしい僕たちふたりだけの思い出。
僕たちは、あの時、
とても、とても短い
恋をしたんだと思う……。
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