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大きな溶けそうなほどフカフカのベットの上で目が覚める。
慌てて隣にいるはずの
響が消えてはいないかと確かめるため
そっと人差し指でくっきりと二重の跡がついた瞼をなぞり、
その指を肌を滑らせながら、今度は唇を右から左になぞる。
丁寧になぞり終わろうとすると、
その形のいい唇が開き私の指を捕らえたあと
軽く歯形を付けると、
朝が苦手な響は精一杯の力を振り絞って
片目だけ薄っすらと目を開き、
擦れた甘いズルイ声で本日の第一声を搾り出した。
「・・・・うはよぉ」
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