{中庭にて}

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魔王 イブリス・ラアル・ヘレンシオ 「食堂から出よう、城を案内する。」 アタシは頷いてイブリスさんの後に続く。 アタシ 山那 此花(やまひなこのは) 「~♪」 食堂から廊下に出て… ステンドグラスがはめ込まれた 両開きのドアの前に来た。 魔王 イブリス・ラアル・ヘレンシオ 「ここは中庭になっていてな…」 イブリスさんは手を触れずに そのドアを開け放つ! アタシ 山那 此花(やまひなこのは) 「おお!」 中庭に出ると、金網みたいなのに 囲われた大きめの畑があって… 中で白ローブの魔族達が 収穫してたんだけど…野菜と戦ってる。 魔王 イブリス・ラアル・ヘレンシオ 「魔界の野菜は生きが良いのだ… だから、収穫も命がけなんだよ。」 も、もしかして あのシチューに入ってた野菜って… アタシはイブリスさんを見上げる。 アタシ 山那 此花(やまひなこのは) 「あのシチュー、すごく美味しかったけど… もしかして、ここの野菜を?」 イブリスさんは 口元に笑みを浮かべて頷いた。 魔王 イブリス・ラアル・ヘレンシオ 「ああ、もちろん… ここの採れたて野菜達を使ってる。」 や、やっぱり! アタシ 山那 此花(やまひなこのは) 「お、お腹が…」 アタシはお腹を両手で触ってたら イブリスさんは声をあげて笑った。 魔王 イブリス・ラアル・ヘレンシオ 「クハハハ!面白い小娘だな それは思い込みだ、殺せば ただの野菜になるんだぞ…? お腹の中で暴れたりはしない。」 そ、そっか… アタシは小さくため息をつく。
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