{魔界湖}

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しばらく城内を進んで 階段をスーッと下りるイブリスさん… 中庭に到着して その扉がまた、見えない力で開かれる。 アタシ 山那 此花(やまひなこのは) 「手をかざしてるだけなのに… いったい、どうなってるの?」 イブリスさんは軽く振り向いた… 魔王 イブリス・ラアル・ヘレンシオ 「ククク…魔力さ。」 魔力かぁ…漫画でなら見たことあるけど 人間は魔法が使えないらしいし… アタシ 山那 此花(やまひなこのは) 「魔力…」 イブリスさんは、また軽く振り向いた。 魔王 イブリス・ラアル・ヘレンシオ 「人間には素質がないからな… まあ、ワタシのものになってくれれば 魔力を使えるようにしてやれる、が… オマエの事だ、反発して 首でも絞めてきそうだな。」 ギクッ… アタシ 山那 此花(やまひなこのは) 「よく分かってるじゃない…(恥 そ…そこまでして魔力がほしいとは 思わないけどね、アタシは…」 いま、一瞬…体が動きそうになったけど いまそんなことしたら一緒に倒れちゃう… 魔王 イブリス・ラアル・ヘレンシオ 「もうすぐ、つくぞ それにしても本当に珍しい… 普通、魔王の魔力がほしくて 飛びつくもんだけどな。 現に雌の魔族達は ワタシのが欲しくて、媚びてきていた…」 意味が変わってる気がしなくもないけど… アタシ 山那 此花(やまひなこのは) 「それで、どうしたの?いたしちゃった?」 イブリスさんは首を左右にふった。 魔王 イブリス・ラアル・ヘレンシオ 「ワタシはそんなに軽い男ではない… 全員、追い返してやったさ。 彼女達が欲しいのは ワタシではなくワタシの魔力だったからな…」 意外とちゃんとしてる…
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