{魔界へようこそ}

4/5

21人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
魔王 イブリス・ラアル・ヘレンシオ 「ワタシはイブリス・ラアル・ヘレンシオ この魔界を牛耳る王である。」 っ…!? アタシ 山那 此花(やまひなこのは) 「魔界を牛耳るって… あ、アンタ…魔王なの?!」 長身の男はゆっくり頷いた。 魔王 イブリス・ラアル・ヘレンシオ 「その通りだ。」 アタシは状況が理解できなくて 答えに困った… アタシ 山那 此花(やまひなこのは) 「ま、まって…状況を整理しないと まず…アタシは家出をしたでしょ… 野宿できそうな所を探して樹海に入って… そしたら…大樹の根もとに 良い感じの空間があって… そこに入ったら…紫色の森にいて… それで、白くてでっかい 未確認生命物体に追いかけられて… ここに…」 アタシはゆっくり 魔王を名乗る男を見上げる。 魔王 イブリス・ラアル・ヘレンシオ 「…?」 不思議そうに首を傾げるイブリス… アタシ 山那 此花(やまひなこのは) 「あ…な、なんでもないし! お邪魔しました!」 とりあえず、城から出ようと思って その男に背を向けて、入ってきた扉に戻る。 魔王 イブリス・ラアル・ヘレンシオ 「待て、小娘…ここはワタシの領土だ 外に出て、荒らされても困る。 この城の来客室で 寝泊まりする許可を与えてやろう… 食事付きでな、もちろんタダではない。」 だろうな、どうしよう 無一文で家出しちゃったからなあ…
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加