演出

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 座席を立ち上がると同時に、私はスマホのアドレス帳を開いた。    まだガラケー時代に登録したその番号は、残っていてくれた。  躊躇せずに、コールする。   コール音より、私の胸の鼓動の方がうるさいくらいだった。  『将太くん?』   二十年ぶりだというのに、あまりにも変わらない一声だった。
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