どうかいい夢を

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「さあ、もう寝ましょうね」  私は隣の寝室に息子を連れて行く。  何度も、これでいいのか、これでいいのかと自問自答する。  私は布団に息子を寝かせた。 「ねえ、絵本読んで」  その甘えた声に私は逆らえない。 「いいわよ」  私はカラーボックスから、息子の一番のお気に入りの絵本を取り出すと横になっている息子の側に行く。  そして、一行一行噛み締めるように音読していく。  息子は、眠いはずなのに目を開いて、まるで今の光景を焼き付けるかのようにこちらを見ている。
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