JK代表の叫び

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JK代表の叫び

 ついにそれは視界を横切った。  白くて細くて長い光は、まぎれもなく流れ星だった。  それを皮切りに四方から光が飛んでくる。  久しぶりにブランコを漕いで、流れる星を掴みに行きたくなった。乳酸のたまった足に力を入れて、地面を蹴る。  夜の風を切るのは、気持ちよかった。やっぱりブランコを漕いでいれば空に手が届くんじゃないかと錯覚してくる。 「美潮は星にお願い事しないの?」  いつの間にかブランコを漕ぎ始めていた果凛が、私の方を見る。 「え-っと、1週間くらい何もしなくていい時間が欲しいー!」  叫んでブランコから飛び下りた。星は、相変わらずすまして輝いている。 「帰ろっか」 「うん」  そこからしばらく無言で歩いた。首が疲れていたせいかもしれない。 「あー私このあと塾だ」  駅に着いて果凛が伸びをする。 「頑張って。バイバイ」  果凛に手を振って、反対側のホームへ向かった。  なんでこの駅には下りのエスカレーターがないんだろう。  ブランコにとどめを刺された足には、階段はなかなかきつかった。
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