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ママが寝ていることも少なくなってきた頃、パパがはなちゃんに話しかけます。
「はな、いつもママの側にいてくれてありがとう。もう少ししたらはなに妹か弟が出来るんだよ」
「側にいてくれてありがとう。たくさん遊べなくってごめんね。でも、はなが側にいてくれたからとっても心強かったんだよ。これからもよろしくね」
でも、はなちゃんにはよくわかりません。
ーー う〜ん???パパとママとはなの3人じゃダメなのかな?でも、にこにこさん増えるってことだよね??にこにこさんが増えるのは大好きだよ。
以前のように一緒に走り回ることはできなくなったママとのお散歩もお友達と遊べる広場まではゆっくり。
お花たちもたくさん咲いた頃。
みんなでピクニックをすることにしました。
ーー お花もたくさん咲いて元気いっぱいだね!!
その時、どこからともなくひらひらと飛んできた蝶が舞い降りました。
そう、ちょうどはなちゃんの鼻の上に。
ーー ちょ、ちょっとはなの鼻はお花じゃないよーーー!
にこにこしているパパとママは、「はなのお鼻もちょうちょから見たらキレイに咲いてる花なんだよ」と言いました。
はなちゃんがやってきてから少しずつ植えてきたお庭の花畑はお花が満開です。
パパとママにとってははなちゃんがキレイに咲いた花であり、はなちゃんのまわりには色とりどりの出会いを運んできてくれる大切な大切な絆というお花を咲かせてくれる場所だったのです。
ーーはなにもうすぐ妹ができるんだよ。毎日大きくなったママのお腹にお鼻をつけてお話してるの。
セミが大合唱を奏でる頃、はなちゃん一家にとってもう一つ大切な花がはなちゃんのお花畑に仲間入りしました。
ー おしまい ー
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