ゴン太の夕立

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ゴン太の夕立

 夕立によって高校生の山下君と小池さんを近づかせさせたガン太は満足そうにゴン太に話しかけていました。 「へへん、なんとか上手くいったぜ、まあオイラにできるのはここまでだし、 あとはあの2人次第だな」 「そうだね、上手くいくといいよね」 「それよりもゴン太はどうすんだ?早くしねえと今日が終わるぜ」 「うん、実は僕も気になっていることがあるんだ、これを見て」  ゴン太がそう言うとガン太は望遠鏡で覗いた先には小さい子供がいました。 この時間は保育所で過ごしているようです。 「あの子がどうしたんだ?」 「あの子さ、お父さんもお母さんも働いていて、この時間はいつも保育所にいて、日によっては夜までいるんだって」 「今、人間の社会はそういうことは珍しくないんだろう?なんでわざわざあの子を選んだんだ?」 「今日あの子誕生日だし、何とかしたいと思ってさ」  ゴン太の言葉に疑問が湧いてガン太は尋ねました。 「でもさ、これは雨でどうにもなんねえだろ、何か考えがあんのか?」 「お母さんは小学校の先生をやっていて、その小学校が放課後に運動会の練習をしているから……」 「まさか、お前……」 「うん、その学校に夕立を降らせる」  ゴン太はその子供のお母さんが勤めている小学校に雨を降らせて運動会の練習を中止させようとしていました。
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