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2匹の小鬼
ここは雲よりも空よりもとても高い場所。
雲が多くあるようですが、その雲の上を2匹の小鬼が歩いています。
なにやら2匹の小鬼は急いでどこかに向かっているようです。
2匹が向かっている先には大きな鬼がいて、2匹が近づくと、2匹の小鬼に大きな鬼が声をかけました。
「来たな、ガン太、ゴン太」
右側の赤い小鬼はガン太と呼ばれ、左側の青い鬼はゴン太と呼ばれています。
「かみなりさま、急にオイラ達を呼んでどうしたんだよ?」
ガン太よりかみなりさまと呼ばれている大鬼はガン太の質問に答えました。
「今日はお前達をテストしようと思ってな?」
「テスト?」
「うむ、わしも年じゃし、そろそろ次期かみなりさま候補の育成が必要じゃと感じた。そこでお前達のかみなりさまとしての資質を見極めたいと思っておる」
「どんなテストをするの?」
今度はゴン太が質問をしてかみなりさまが答えました。
「夕立は降れば人間が嫌な思いをすることが多いんじゃ。そこでお前達には人間が喜ぶ夕立を降らしてくれ」
「人間が喜ぶ夕立?」
「やり方はお前達に任す。くれぐれも洪水は起こさんよう注意するのじゃ」
そう言ってかみなりさまは2匹の前から姿を消しました。
2匹はどんな夕立を降らせるのでしょうか?
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