ガン太の夕立

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 ガン太にそう言われ、ゴン太は望遠鏡を女子生徒の方に向け直し、向け直したことをガン太に告げました。 「向けたよ。あの子がどうしたの?」 「この辺はオイラの担当地域だから時々見ているんだけど、どうもあの男子生徒、その女の子が好きらしいんだ」 「そうなの?それで?」 「あんまり距離が縮まらなくて苦労しているらしい。そこでオイラの出番ってわけさ」  ガン太がそう言うとゴン太は夕立のことを言っているのが分かりましたが、どういうことか聞いてみました。 「それってさっき言っていた夕立の事?これと夕立はどう関係しているの?」 「よくぞ聞いてくれた。テレビの天気予報じゃ晴れってことになっているけど、これからオイラの力で夕立を降らすんだよ」 「ふんふん、それで?」 「女の子は天気予報を信じて傘を持ってきていない。だけどあの男子は癖なのか知んないけど、折りたたみ傘を持っているんだ」 折りたたみ傘を持ち歩いているっていう情報を聞いてゴン太も何かを察して言葉を発しました。
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