平成二十五年の夏(中身は二十三歳の夏海)

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二回目の中学生三年生の夏休みは海遊びと勉強にそれから民宿の手伝いをして気がつくと夏休みも半分が過ぎていた。 「ずっと、ずーと夏休みが続いてほしいよね」 海助君がアイスを食べながら呟いた。 「うん、ずっと、ずーとこの輝く夏の中にいたいね」 真美ちゃんはアイスをぺろぺろと舐めながら言った。 「うん、そうだよ~ずっとずーと夏休みが続いてほしいね」 わたしはキラキラと輝いている懐かしい沖縄の景色と海助君と真美ちゃんのあどけなさが残る笑顔を眺め夏休みがずっと続いてほしいとそう思った。 そう夏休みが……。ううん、この十五歳の季節が続いてほしい。 もう二十三歳のわたしに戻りたくないよ。この十五歳から人生をやり直すのだから。 だけど、この夏休みが終わりそれから中学を卒業するとわたしの人生はどうなるかなとふと思った。
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