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わたしが生まれた島は沖縄県の中で最も北にある小さな離島だ。手つかずの美しい自然と透き通るような海。周りは田んぼに囲まれており信号さえない。交通の便も悪くて観光客も少ないそんな土地でわたしは生まれて育ってきた。
コンビニもファストフード店も何もない。あるのは自然だけなんだけれどわたしはこの村が大好きだった。
だけど、わたしには夢があった。そう夢があったのだ。その夢を追いかけたことが……。いけなかったのだろうか。
そうだったと認めたくはないけれど認めざるを得ない。
だって、この空腹であることこそが正にそうだったと証明しているようなものなのだから。悔しくてそして悲しい。
「美味しいご飯が食べられますよ」
女性はにっこりと微笑んだ。
「美味しいご飯ですか?」
わたしはくりっとした女性の目を見つめた。
すると、女性はわたしの腕をいきなりグイッと引っ張った。
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