プロローグ

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何かなと思いわたしは自分の足元に視線を落とした。すると、オレンジ色の毛色を持つ茶トラ猫がわたしの顔をまん丸おめめで見上げていた。 「か、可愛い~めちゃくちゃ可愛いよ~」 わたしはしゃがみ猫の頭を撫でた。すると猫は可愛らしい声でにゃーと鳴いた。 「まりみどカフェ食堂の飼い猫さんなんですか?」 わたしは、猫のもふもふふさふさの頭を撫でながら真理子さんに聞いた。 「……あ、夏海さん……」 「はい? どうかしましたか?」 わたしは、顔を上げて真理子さんの顔を見ると真理子さんは不可解な表情で首を傾げていた。 そして、 「夏海さん、この子が見えるんですか?」と言った。 「見えますよ。それがどうかしましたか?」
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