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「その猫ちゃん、茶和ちゃんって名前なんですね。可愛いですね」
でもどうしてこの猫の茶和ちゃんがわたしの願いを叶えてくれるのだろうか。わたしは、真理子さんの顔と茶和ちゃんの顔を交互に見た。
真理子さんはニコニコと笑顔を浮かべ、茶和ちゃんの表情も笑っているように見えた。
なんだか不思議な猫ちゃんだなと思い茶和ちゃんを眺めていると、信じられないことが起こった。
「わたしが夏海ちゃんの心から叶えたい願いを一つだけ叶えてあげますにゃん」
不思議な声が聞こえてきた。
「え? にゃん?」
「はいにゃん。わたしが喋りましたにゃん!
茶和ですにゃん。どうぞよろしくにゃん 」
真理子さんに抱き抱えられている茶和ちゃんがにっこりと笑い喋っているではないか。
「……ね、ね、猫が喋っているーーーー!」
猫が喋るなんて馬鹿げている。けれど、目の前にいる猫はニコニコと笑い喋っているではないか。
駄目だ……。頭がくらくらする。
「夏海さん、大丈夫ですか?」
真理子さんの声が遠くに聞こえた。
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