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夢の終わり、待っているのは残酷な現実
映画を観た
平凡で内気な主人公が成長していく物語
卑屈で劣等感の塊だった
そんな主人公はネット上だけでは有名人
偽りの美しい姿と名前
そこでは自分らしくいられた
ストーリーが進むに連れて
主人公の心境に変化が訪れ
ラストではネット上じゃなくても
自分らしく素直に気持ちを表現できるようになる
それは僕たちに希望を与えるための映画
どんな人だって変われるチャンスはある
努力すれば報われる、そんなメッセージが込められている
主人公が変われたのは
現実ではありえないネットの世界があったからだ
主人公が自分から人を遠ざけてただけで
本来は気にしてくれてる人がいたからだ
所詮、これは観てる人を感動させる為の作り話で
主人公が主人公である限り
絶対に幸せになれる結末が用意されている
作り話だから、どんな結末にもできるんだ
現実はこんなに優しくない
主人公のように逃げる場所なんてない
作り話のように結末を変えられない
時間を巻き戻すことも出来ない
夢のような綺麗な世界が敷き詰めれた
そんな映画を観た後で
こんなに泣きたくなるなんて思わなかった
こんな風に絶望するなんて思わなかった
このまま僕の物語も終わればいいのにって
願ってしまった
『変わりたい』
主人公よりも強く願っていた
頑張って生きていればそのうち何かが変わる
そう信じていた
それだけで変わるほど、現実は甘くなかった
僕も作り話の主人公だったら良かったのに
そうしたら、どんな幸せな結末にだってできる
僕は特別な何かにはなれなかった
特別になれるような場所なんてなかった
僕は僕という物語の主人公ではあるけど
ハッピーエンドで終われそうもない
君が羨ましかったよ
僕も幸せな夢を見ていたかった
現実なんて残酷でしかない
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