いつもと違う朝

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――― 「何だよ、あいつ……少しくらい付き合ってくれてもいいじゃんよぉ。なぁ?」 「そうだね……」 「あ~あ……なぁ~んか最近変なんだよな……」 俺はそう言ってテーブルに勢い良く突っ伏した。晋太が俺の方を向く気配がする。 「変って……何が?」 「うん?何かさ、モヤモヤするっつぅか、イライラするっつぅか……何となく心臓んところがざわざわするし。なぁ?俺何かの病気かな。」 顔を上げると晋太の困ったような瞳と目が合った。 「病気っていうか…それってたぶん……」 「ん?」 「仲本君……本当に何も気づいてないの?」 「何が?」 「いや、別に何でもない……」 その表情のまま目を逸らす。俺はそんな晋太の様子を不思議に思いながら、取り返したビールを一気に飲み干した。 .
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