19人が本棚に入れています
本棚に追加
―――
「何だよ、あいつ……少しくらい付き合ってくれてもいいじゃんよぉ。なぁ?」
「そうだね……」
「あ~あ……なぁ~んか最近変なんだよな……」
俺はそう言ってテーブルに勢い良く突っ伏した。晋太が俺の方を向く気配がする。
「変って……何が?」
「うん?何かさ、モヤモヤするっつぅか、イライラするっつぅか……何となく心臓んところがざわざわするし。なぁ?俺何かの病気かな。」
顔を上げると晋太の困ったような瞳と目が合った。
「病気っていうか…それってたぶん……」
「ん?」
「仲本君……本当に何も気づいてないの?」
「何が?」
「いや、別に何でもない……」
その表情のまま目を逸らす。俺はそんな晋太の様子を不思議に思いながら、取り返したビールを一気に飲み干した。
.
最初のコメントを投稿しよう!