第7話

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 さっと血の気が引く感覚を覚えながら、どうにか言葉をひねり出した。 「す、好きだなぁ、この髪型! うん、めっちゃ好き!」  うん、うん。と不自然なほど頷きまくった。 「いやー、ここ最近で最高の出来栄えかも! 写真撮っていい?」 「……うん、もちろん」 「サンキュ! ダッシュでスマホ取ってくるわ」  理宇は新を残して勢いよく洗面所を出る。  リビングのテーブルの上に置いてあったスマホを取る動きで、そのまま床にしゃがみ込む。 「何やってんの、俺……」  本当に無意識に、うっかり気持ちがこぼれてしまった。 (バカバカバカバカバカ)  髪をめちゃくちゃに掻きむしって、自身への叱責と反省と自戒を行う。 (新、変に思ってないよな? 大丈夫だよな?)  不安な気持ちを抱きながら、理宇はスマホを手に洗面所へと戻った。
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