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間違っても好きだなんて、言うつもりはなかったのに。
本当に自分でも驚くくらい、勝手に口から滑り出た言葉。誤魔化して事なきを得たが、理宇は少し自分が怖くなってしまった。
10年以上気持ちを抑えて、隠し通してきたのに、あんなにポロッと口に出してしまったことが信じられない。
もう何回目かもわからない自責の溜息を吐く。
多分、距離が近すぎるんだ。
近くにいすぎると、欲が出てしまう。
早く前みたいな距離感に戻って、気持ちにきつく蓋をしなければいけない。
後ろ髪引かれる思いから意識を逸らせて、すっかり冷めてしまったボンゴレビアンコを無心で食べ始めた。
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