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「すごい品ぞろえだな」
洋酒、リキュール、ビールに酎ハイ。専門店に引けを取らない圧巻の品数に新が驚きの声をあげる。
「何にしよっか? メイン肉だし、やっぱワインとかが合うのか?」
産地別、さらに赤と白とロゼで分けられたワインコーナーに来てみたはいいが、どれを選べばいいのかさっぱりわからない。
「俺、ワインとか2、3回しか飲んだことない」
「俺も店でカクテルに入ってんのを飲んでるくらいで、全然くわしくないんだよな」
ここは冒険せずに、無難に飲みなれた酎ハイにしておくべきかと思った時、
「あれ? ピンクちゃん?」
突如聞こえた声に理宇が振り向く。
そこにはラフなTシャツ姿の男がいた。
「……え、雪哉くん?」
相手が雪哉だとすぐにわからなかったのは、店で見る印象とかなり違ったからだ。
いつもセットされた髪は下ろされ、整髪料も何もつけていないようだ。ドライヤーで乾かしたてなのか、少しふわふわしていた。
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