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「……っふ」
そう思った時には嗚咽がもれかけていて、理宇は慌てて欠伸をするふりで誤魔化した。
「あー、なんかめっちゃ眠くなってきた。明日はちょっと早く起きなきゃだな」
寝よ寝よ、と軽く言って、そのまま黙る。
1時間くらいじっとして、新の寝息を確認してからそっとベッドを抜け出す。
まだ少しだけフラつく足でバスルームを目指した。
シャワーの水圧を最大限にして、頭から浴びる。
水音の中で、しばらくの間理宇は泣いた。
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