第9話

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「……っふ」  そう思った時には嗚咽がもれかけていて、理宇は慌てて欠伸をするふりで誤魔化した。 「あー、なんかめっちゃ眠くなってきた。明日はちょっと早く起きなきゃだな」  寝よ寝よ、と軽く言って、そのまま黙る。  1時間くらいじっとして、新の寝息を確認してからそっとベッドを抜け出す。  まだ少しだけフラつく足でバスルームを目指した。  シャワーの水圧を最大限にして、頭から浴びる。  水音の中で、しばらくの間理宇は泣いた。
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