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だけど今、理宇にそんな余裕はない。
早く新と離れたいと思ったのは、初めてのことだった。
今までどれだけ苦しくても、そんな風に感じたことはなかったのに。
自分の欲求が、新を大事に想う気持ちを今にも超えてしまいそうになっている。
そのことを自覚したら、平気な顔をして新の隣りにいられなくなってしまった。
(一旦、リセットしないと。距離と時間置いたら、また今まで通りにできる)
今まで抑え込んできた気持ちが暴発しそうな危機感と、新を裏切っているような後ろめたさ。そして、新の幸せを一番に考えてやれない自分に対する嫌悪感。
それらを抱えながら、理宇は祈るような気持ちで残りの数日を過ごした。
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