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「理宇、可愛い……大好き」
吐息とともに呟いたあと、新はまだ足りないというみたいに、摩擦で熱を帯びた理宇の唇を啄む。
「……ひ、ぁ」
甘い囁きと優しく吸われる刺激に、理宇は悲鳴のような声を上げて崩れ落ちた。
「理宇、大丈夫?」
床に倒れる前に、新が咄嗟に抱き留めて支える。
「……ごめ、……膝ガクってなって……多分、腰が抜けた」
新に体重を預けながら、理宇は生まれたての子鹿状態になった。
「とりあえずソファまで移動しようか」
「うん、ごめん……えっ」
てっきり肩を貸してくれるのかと思いきや、無駄のない動きであっという間に横抱きにされてしまった。
「ちょ、新……重いだろ」
「重くないよ。掴ってて」
新があまりに嬉しそうに笑うから、理宇もつられて笑顔になる。
「うん」
だから素直に返事をして、新の首筋にしっかりと腕を回したのだった。
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