第11話(下)

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 食後は理宇が先にシャワーを浴びた。  下着はコンビニで買ったけど、シャツとハーフパンツは新のものを借りた。サイズが合っていないシャツに袖を通すと、初めて新の部屋に泊まった時のことを思い出す。 「シャワーお先。シャツとかありがとな」  バスタオルで髪を拭いながらリビングに戻る。  ソファに座る新の正面に立つと、新は数秒理宇を凝視したあと、顔を背けて「うん」と答えた。 「ん、何? どっか変?」 「変、とかじゃなくて」  新は理宇を見ないまま、珍しくもごもごと言いよどむ。 「俺のシャツ着てる理宇、やっぱり可愛いなって思って」  少し赤くなった顔で、視線だけを理宇に向ける。  可愛いという言葉に、理宇もまた顔を火照らせた。 「そういうフェチみたいなの自分にはないって思ってたけど、この間理宇が俺の服着てた時、すごく可愛くてドキドキして……ごめん、直視できない」  シャワー直後の理宇はさておき、新は首筋までうっすら赤い。本気で動揺しているのが伝わってきて、理宇も落ち着かなくなる。
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