第14話

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「ピンクちゃんまで噴かんといてや」 「噴かないけど」  ニヤニヤと意地悪な笑みを浮かべる雪哉に、理宇は恨めしげな視線で対抗する。 「でも新、たまに一緒に寝てくれない時あるんだよな」 「え、ケンカとかで?」 「そういうのじゃなくて……最初俺がめちゃくちゃ緊張しまくってたからか、気ぃ使われてるっぽいんだけど」  寂しさを滲ませた理宇の口調に、雪哉とハルが動きを止める。 「もしかして俺、いびきとかかいてんのかな。安眠できないのかも」  不安そうな理宇を見つめて固まっていた二人は、同じタイミングで互いの顔を見合わせた。 「ハルの言いたいことは猛烈にわかるけど、ほんまに人それぞれやから」  苦笑する雪哉に、ハルが何かを堪えるように眉根を寄せる。 「俺、今無性に彼氏くんに、めっちゃがんばれって伝えたい」 「え?」  頭上にハテナマークを浮かべる理宇に、ハルが「おバブちゃんめ」と苦く笑った。
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