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翌週、ようやく仕事が落ち着いたと新から連絡があり、理宇は喜び勇んで土曜日の夜に部屋に行く約束を取り付けた。
新に会うのが待ち遠しくて、業務を終えると、週で一番忙しい日の就業後とは思えないテンションで職場を後にした。
久しぶりに10時間も眠ったという新に出迎えられて部屋に入るなり、理宇は話があると新の手を取りソファに向かった。
「あのさ、……11月って忙しい? 最初の方」
切り出した瞬間、今更ながら先走っている自分に気が付いた。
少し驚いたような新の顔を見ると焦りは強くなって、最初の勢いが見る見るうちに消えていく。
「年末に近いとちょっとバタバタすると思うけど、11月ならそうでもないかな」
まずはその返答に安堵した。
「有休って取れたりしない? 1日と2日なんだけど」
「早めに申請しておけば調整できると思うけど」
緊張で無意味に両くるぶしを擦り合わせてから、意を決して口を開く。
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