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「夕飯どうする? 何かデリバリー取るのでいい?」
お茶が入ったグラスを差し出しながら、新が尋ねてくる。理宇が礼を言ってそれを受け取ると、新は隣りに座った。
「ごめんな。メシ食いにいく予定だったのに行けなくて」
「メシならいつでも行けるから大丈夫。それに結局理宇と食べるんだから、俺は家でも全然いい」
笑顔でそんなことを言われたら、堪え切れず思い切り照れ笑いを浮かべてしまう。
「最近は専門店のでもぱぱーっと持ってきてくれるから、便利だよな。だから腹肉の増加が止まらないんだけど」
なんて言って店を検索するアピールをして、スマホの画面を見る動作で新から顔を隠した。
すでに遅い時刻になっていたため、注文可能な店が限られていた。結局、中華の王手チェーンで天津飯と餃子を注文することにした。
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