第4話

12/19
前へ
/416ページ
次へ
 その後は乾燥を終えた洗濯物を取り出して、新に操作を教わりながら第二弾の洗濯機を回す。  そうして歯を磨いてしまえば、もうあとは寝るだけになってしまった。  初めて入るベッドルームは6畳ほどの広さだった。  大きめの窓の側にファブリックフレームのベッド。壁際のデスクにはラップトップと本が数冊乗っている。 「理宇、窓側がいいとかある?」 「え、あ……俺の方が早く起きるからこっち側がいいかな」  窓側とは反対の方を指差すと、新は了承して先にベッドへと乗り上げる。続いて理宇もダークグレーのシーツの上に滑り込んだ。  ギッとスプリングが鳴る音が、やけに耳に響く。  あ、まずい。思ったよりも近い。  少し動けば触れてしまいそうな距離に、緊張感が強くなった。 「明日……明日の夜には届くから、布団一式」 「あ、うん。ありがとう、助かる」  ぎこちなく答えて、無意味に笑い合う。
/416ページ

最初のコメントを投稿しよう!

715人が本棚に入れています
本棚に追加