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「理宇、枕使う?」
「え、いや、大丈夫、うん」
こんな近くに本体がいる上に、新の匂いがするであろう枕で眠るなんて、きっと脳神経に異常をきたしてしまう。
「明日、9時前には出るから朝うるさくするかもだけど、新は寝てていいからな」
「いや、俺、休みでも結構早く起きてるから」
「そうなの!? あー、新は朝強かったっけ」
「運動部だと強制的に朝方になるのかも」
「そういや、朝練めっちゃしてたもんな。てか、俺休みの日とか昼まで寝てるし」
「それは想像つく」
少しからかうように笑われて、そんな顔にもときめいてしまう。
理宇の寝ぎたなさは子どもの頃からの筋金入りだ。よく一緒に眠っていた新は、強制的に理宇を起こす係になっていたから、散々迷惑を掛けている。
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