第4話

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 1時間ほどが経っても寝られそうな気配がなくて、いっそこっそり抜け出てソファで寝ようかとも思った。  だけどマットの揺れで新を起こしてしまうかもしれない。  朝にソファで寝ているところを見つかってしまえば、新を嫌な気持ちにさせてしまうかもしれないし、下手をすればヨコシマな感情に気付かれてしまうかもしれない。  そう思うと結局、このまま目を閉じてじっとしていることしかできなかった。  カーテンのわずかなすき間から、うっすら外が明るくなっているのを見つめているうちに、ようやく眠気がきた。2、3時間だけでも眠れそうだと安堵して、ゆっくりと落ちていくような感覚に身を委ねる。
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