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「……ん」
もぞもぞと動いていると、新の微かな声が聞こえてギクリと固まる。
起こしてしまったのだろうかと様子を窺っていると、新は身じろぎして、理宇が地道に後退した分の距離を一気に詰めた。それどころか、理宇の身体を引き寄せると、そのままぎゅっと抱き締めてくる。
○%×$☆♭#▲!※
もはやパニック状態で、まともな思考が結べなくなる。
新の胸に顔を埋めるように抱かれて、髪に吐息が掛かっている。
新の匂いも、温かさも、筋肉の感触も直に伝わって、全身が心臓になったみたいに激しく脈打っている。
どうしよう。やばい。気絶しそう。
体温が上がって、汗が滲んで、涙目になる。
心臓が鳴りすぎて耳鳴りまでしていた。
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