第5話

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 好きだと、好きでどうしようもなくて苦しいのだと伝えたら、新はきっと戸惑うだろう。  だけど絶対に理宇の気持ちを笑ったり、否定したりはしない。真剣に向き合ってくれるはずだ。  そして、きちんと自分の言葉で受け入れられないと返事をして、誠実に適切な距離を築く。  例えば、こんな風に幼少期の頃の延長や、何かの戯れで触れ合ったすることなど絶対にない。一年に一度、年末年始の帰省時に近況を報告し合うような関係。 「ごめんな、新」  そんなの俺は、耐えられないんだ。  ――大事な相手やったら尚更、なんで早よ言ってくれへんかったんやって、悲しくなるかもしれへんね。  雪哉の声がまた聞こえて、胸を刺す。  新に嫌な思いをさせたくないからとか、どの口が言うのだと理宇は自分に呆れた。
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