第1話

2/5
前へ
/30ページ
次へ
県立柳坂(やなぎさか)高等学校の生徒会議室。 校則委員会の10名ほどの生徒達が集まり、会が始まるのを静かに待っていた。 黒板には、『服装への意識改革と校則について』と大きく書かれている。 「学校は勉学の場だから、華美な服装や見た目は不要だと思います!」 会は静かに始まり、やる気のない担当教諭の短い挨拶の後、進行役でもある委員長の女子生徒が鼻息荒く訴えた。 しっかり編まれた長い三つ編みの先が、激しく揺れていた。 それを淡々と板書する、書記の男子生徒。 ああでもない、こうでもないというやり取りが時間いっぱい続く。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加