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「……そだね」
因みに、目の前にいるハナちゃん。
この子の過去も、とてもハードな内容だった。
「近くの公園に、怪我をしている猫がいます」
と、保護団体に連絡があり、いざその場に赴くと血だらけだったそうだ。
猫同士……の喧嘩ではない、違う何かに一方的に受けた様な傷だった、そうだ。
違う何か――ようするに、人間だ。
胸が締められる様な、張り裂ける様な感覚に陥った私は……彼等、彼女等を自身と比べてしまった。
いや、私の場合は自業自得。
でも猫たちは何も悪いことをしていないのに……心が壊れそうになった。
「重い話をしてしまい、申し訳ありません……でも、それが現状であり、今もなお苦しみの中にいる子は多いんです。 猫もそうですし、犬もそうですし、だから里親になって頂く方にはしっかりとした環境かどうか、審査をさせてもらっています。 その後で、トライアルという2週間のお試し期間を設けさせて頂いてます」
「……色々と詳しく話して頂き、ありがとうございます」
「いえいえっ! あと、飲み物とかどうされますか?」
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